活動概要
アート思考を駆使した「ソーシャル・アート・ラボ」から誕生した、アートを活用した取り組みが、社会問題解決に取り組んでいます。
被虐待児の「感情基盤」醸成 &
児童虐待防止啓発
児童養護施設で暮らす子ども達の多くは、幼少期に親などからの虐待に遭っています。幼少期に本来経験すべきだった、周囲の大人達の情愛に囲まれた中で、自身の感じたままの感情と言葉を結び付け、承認されるプロセスが虐待に置き換わっている子ども達が多く、医療的治療や心理的トレーニングを受けても改善を図れない子ども達も少なくありません。したがって、退所後も社会生活に困難をきたしてしまう事も珍しいことではありません。弊団は、一般地域市民だからできる取り組みとして、虐待に遭った子ども達の「感情基盤」醸成を推進しています。
詳細はこちらのWebサイトを是非ご参照ください。
児童虐待は残念ながら連鎖すると言われており、弊団は「オレンジリボン運動」として、アートを活用した啓発活動を進めております。また、啓発絵本なども出版しております。今後は、さらに予防を進めるべく取り組みを企画しております。
これらの取り組みは、児童養護施設で暮らす子ども達のアート経験(アート教室・家庭的と商環境構築)を進めさせていただいていることから様々な気づきを得ることができました。
まだまだ児童虐待については、世間一般には正確に伝わっていないところが多々あり、虐待に遭った子ども達も保護されればもう大丈夫と思われているところもあるようです。弊団は、児童虐待防止(予防)と虐待に遭った子ども達の「感情基盤」醸成を両輪とする活動をこれからも進めていまいります。
障害を越えた相互理解・地域共生
主に神奈川県川崎市で進めている「アートによる地域交流プラットフォーム」事業として、
・音楽交流サロン「奏」&コーラス「奏」
(川崎授産学園との共催)
・ミュージックベルを主体とした
アンサンブル「響」
(ソレイユ川崎との共催)
・誰でもアート交流サロン「遊」
(療育ねっとわーく川崎との共催)
を、推進しています。
障害に対する、誤解・偏見・差別は残念ながら今日でも存在します。
しかし、(アートを通じて)交流し、相互理解を深めていけば、相互の自己承認や自己実現にも結び付き、地域共生の足掛かりとなります。
障害の有無・世代の違いに関係なく、アートを通じての地域交流は、持続的に活動することが望ましいと考えます。すでに、音楽交流サロン「奏」は2012年から毎月実施され開催回数が150回を超えました。
また、誰もが演奏の主役になることを目指した、アンサンブル「響」では、重度の障害を持つ方々と親御さん・施設職員・地域市民が協力し合って、舞台に上がって合奏します。この取り組みが重度障害関連の学会にも取り上げ、これまでの受動的になりがちな訪問演奏とは異なる取り組みとして、今後も続けて参ります。
国際交流(ケニア・マダガスカル他)
日本は、まだアフリカ諸国との繋がりが多いとは言い難く、交流・相互理解機会が数多く必要であると考えています。
ケニア共和国は、マラソン・コーヒー・マサイ族など、メディアを通じて紹介されることが比較的多い方でありますが、それでも日常頻繁に関わるようなイメージがある人は少ないと感じます。
弊団は、2013年にケニア共和国独立50周年の記念イベントとして「日本ケニア友好親善チャリティー」の協力団体として、そして文化交流の代表として参加させていただきました。日本の保育園や高齢者施設から託された手作り作品(絵画・千羽鶴・日本の伝統的玩具)や折り紙を持って、現地のラムラ小学校の子ども達に紹介・ワークショップを実施し、さらに日本の音楽や絵本朗読を実施しました。
マダガスカル共和国が、独立50周年を迎えた2010年に、代表理事の江口が、ラヴェル「マダガスカル島民の歌」の演奏を駐日マダガスカル大使館の大使に聞いていただいたことからご縁が生まれ、その後、専務理事の加藤が日本語教師として関わらせていただくことで親交が深まり、2017年には弊団の協力者である大学生が、マダガスカルへサッカーを通じて留学を果たし、日本との懸け橋となる新たな人材として、とても頼もしい存在となり、今後の活躍が期待されています。